国道252号線(入広瀬〜只見)

第3回は国道252号線。この国道は新潟県柏崎市から福島県会津若松市に至る国道。概要はウィキペディアでどうぞ
200キロ近くなる国道全線を丹念に走るとまだボクの知らない面白さがあるんだろうけども、変化に富んだルートだし
ここは国道252号線の特定の部分で盛り上がる。長いルートは自分で区切ってしまうのだ。

 午後3時前の「道の駅いりひろせ」、東北に出入りのルートだけどこのルートを使うのは主に福島県をドライブする時のルート。この道の駅もボク好みで通過したこと無いんじゃなかろうか?という道の駅。これから只見方面に向かう時のテンションアップはまずこの道の駅から。だいたいボクはお気に入りルートもいきなりトップギアに入りません、だんだん盛り上げる方がいいと思ってるのでまずここでスイッチを入れる感じ。これ重要、いきなりメインディッシュに手を付けてはなりません。ただ、ここまで来ちゃうとコンビニとかないのでコーヒーはその前に調達ね。


 道の駅いりひろせを出たら大白川駅を過ぎたここ、この県道との分岐でさらにテンション上げましょう。大白川駅は駅の気配消してるので案外国道沿いにあるのに気づかなかったりする駅。この大白川駅の次は只見駅なんだけど次の駅までが長い。この次の駅まで長いこのあたりが今回取り上げる国道252号線の区間。考えようによっては何もない区間だけど、一般の人の言う「何にもない区間」こそ面白いものがあると思い出したら病気、じゃなくマニアを悟りましょう。このルートはいろんな季節、時間帯で走ってるけど、夏の午後に東向きは初めてなんでかなり新鮮、7月の濃い緑がこの先ずっとドライブを盛り上げます。春夏秋冬、午前と午後、さらにこれに向きがあるので同じ晴れでも同じ道路でのドライブで飽きることもない。あ、土砂降りの日も夜中もこのルートは走破してます。


 夏の山ドライブはこれですよ。青空、白い雲に負けない濃い緑の草木。思わずスノーシェッドの手前で急に写真撮りたくなってしまいました。スノーシェッドへの草木の覆いかぶさり感がいいわ。この場所もこの時期、この時間じゃ無ければここまで反応してないね。思えばこの先の県境のところまでわざわざクルマ駐めることもほとんどなかったな。基本的にこういう対向車線側ってあんまり駐めないけどこれなかなかこのルートらしいところで撮ってるね。ちなみに、このコーナーのために今までよりもあちこちに駐車しまくりです。一気に走ってしまえば時間などかからないところをわざと寄り道しまくってさらに何か見つけちゃえという作戦でもあります。クルマが変わると景色の見え方もちょっとは変わる?


 さてと、県境まで来ました。いや実際の県境は見えてるトンネルの中にあるんですけど「新潟県」と「福島県」の看板があることが大事なんでここが県境にしちゃいましょう。また県境っていっぱいありますけどここは東北と甲信越との境、こういう地方を分けてるところはランクが上、と思って盛り上げましょう。何度もいいます、ドライブは自分で盛り上げるものですから。今回取り上げた入広瀬から只見の区間ですけど、ここから道路の様相が変わります。これはどっちがいいと話ではなく一気に変わっちゃうのがポイント。トンネルってのはこうでないと。ましてやこれが県境ならね。


 おっと福島県入りする前にお知らせに目を通しましょう。ボクは「わかってるよ、そんなん好きそうだもんね」って言われるのわかっております、もう好きですね。例えばこのお知らせならいきなり「一般国道252号線」に反応、一般というのを頭に付けちゃうのはどんな意味合いなんだろ?と。さらに「キケン」にも反応、ここを危険にせずあえてカタカナにすることの意味とか99%以上の人が「どーでもいいじゃん」って部分に気が行っちゃうんですよ。さらに「道路ユーザー」と来ましたか。ここは普通は「通行される皆さんへ」くらいが多く見かけそうな表現だけど、道路ユーザーですわ。ボクがこれを書くとしたらどう書くだろ?これ考えるだけで...貴重なドライブの時間が無くなっちゃうじゃないか..、いやこれもドライブのうちじゃないか。さらに言うならこの案内はこのスペースに駐車しないと読めません。これらは別にツッコミどころのこと言ってるのではなく、あくまでもボクが「反応しちゃうところ」という話です。

 福島県側に進むと田子倉湖の北側斜面にへばりつくようなワインディングロード。うわー。夏のすっきりした午後を東に向いて走ると何度も走ってる道もなんか新鮮。ちょっと前にも走ってるといえば走ってるんですよ、死にかけのアウトバックで。まあクルマが気になってなーんも楽しくなかったのでリベンジってことです。ボクはよくリベンジってこと言いますが、言わなくてもほぼ全部リベンジですよ。逆に最高の日にドライブしちゃうとリベンジが言えなくなっちゃう。これは寂しいもんです。写真は苦労して通した道によくある石碑。これ六十里越峠”開通”記念碑と思ってたけどよく見ると“開道”記念碑だね。開道って言葉わかるけど使わんし見かけないな。苦労して道を開いた人だけが使う言葉なんだろな。


 これが代表的?なこの国道252号線の田子倉湖の眺め。クルマが駐車出来るようになってたらやはり吸い込まれちゃうわけで、吸い込まれたらこんな景色が広がる。確かにいちいちクルマ停めるスペースがあるからと寄ってたら先には進みません。ただ、どこにクルマを止めるか、これがドライブなんですよ。思い立ったところで「一時停止」が出来るのがドライブ。他の移動手段で自分の思ったところでサッと停止なんて出来ません。ドライブは目的地も大事、もちろん走るのも楽しい、だけどボクは好きなところに止める、何かあるかも?と止める。ここに一番の面白さ、大事なものがあると思うんですよ。


 この区間らしい場面ですね、ガードレールじゃないところがポイントなのもそうなんだけど、やはりスノーシェッドのインパクトでしょう、ここは。ちなみにこれクルマはアウトバックですね。このコーナーは基本的にレヴォーグで出かけてみてから記事にしますが、過去に乗ってたクルマで撮ってた写真も普通に割り込んできます。ボクは今までに「ドライブレポート」というものを書いたつもりはありません。日付が出てこないのがそれ。日付のないレポートなんてありませんから。取り上げる道路におけるボクの目線、楽しんでる場面を切り取ったものがこのコーナーです。(昔のボツってた写真が登場するのは作っていても面白い)


 このコーナーは正直なことも言いましょう、観光ガイドじゃないし。この区間、とにかく対面信号が多い。これが設置されてないタイミングなんて過去にあっただろうか?と言いたくなるレベル。多いときは10数箇所あったこともあります。気持ちよく走りたい時にこの対面交通の信号機って高まる気持ちを一撃で冷ましてくれるもの。災害の後で通行止めが解除になったと喜んでもこの信号機がそこかしこにあるのは仕方ないですけどね。ただあんまり多い場合、早朝など交通量のない場合、実は対面交通の区間が短い場合っていつの走ってる地元のクルマは平気で無視して突っ込んで行きますね。真似できずにボクは赤信号見つめて固まってますが...と言うわけで?この対面交通の信号機、面倒だなと思わずに、通行止めにせずに通してくれてますと気持ちを切り替えましょう。


 ここ、外せませんよね。と言ったもののもう廃止されて結構なりますね。ここは只見線の田子倉駅跡。臨時駅に格下げになり、その後は災害で不通になり、復旧しても結局廃止になってしまった駅なんですけど、「こんなところに駅があって誰が利用するんだ?」って思うでしょ?これドライブでものすごく大事な疑問だし、同じようにいろんなものに目を向けては「どうやって作った?」とかいろいろ考えるわけです。無意味ってことはありませんからね。これが国道とか普通の道路で盛り上がる大事な目線です。でも結局は廃止なんですよね。ちなみにこの廃止された駅の前後、大白川駅と只見駅って1区間だけど列車では30分かかります。普通列車で30分駅もなく止まらない区間はあんまりないでしょう。ボクは鉄道に詳しくはないけど、北海道の新得から落合とかもかなり駅間あったはず(昔は一番駅間あったと思う)。で、今は?調べると新幹線を除けは石北線の上川駅と白滝駅間か、途中の駅が廃止になった?おっと話が脱線した。(あ、きついジョークになったかも)


 これは田子倉駅が現役だった頃の写真、クルマも懐かしい域になってきたスカイラインですね(2001年9月撮影)。廃止になってからは立入禁止ですけど当時はもちろん無人駅のひとつですからね、ホームにも入って行ったりしました。でもスノーシェッドの中なのでインパクトがあまりなかったかな。スカイライン乗り回してた頃ってやはりこんな駅に反応してたくらいだから今のボクにもちろん通じてはいるんだけど、写真も撮らず走りまくるだけでしたからね。レヴォーグになってその頃みたいに走ろうと思ったけどこのコーナーを作ろうと思った区間に限ってはスカイラインの10倍くらいクルマから降りては写真撮ってるという...


 で、ついでにこれが今は入れない現役当時の駅。ただこういう「今となっては行けないところ」の写真とかは時々秘蔵写真なんて扱いを受けたりしてますが、ボクの写真における重要なことは「誰でも普通に行けるところ」、これが重要。だから立入禁止の場所や、こんな今は入れない場所の写真は手元にあっても“あまり登場させない”ようにしてる。このあたりの感覚が逆の人もいるだろうね、普通の人が普通に行けないところからの写真の方が特別で貴重だという感覚。それは否定しません。何時間も歩いてたどり着いた山頂からの写真とか素直にいいなあ、すごいわと思う。真似できないし。ただボクがこだわるドライブ写真はもっと気楽で「そこなら知ってるよ」という人が同じ場所の写真アップして来るくらいがいいですね。


 そして田子倉ダム、田子倉発電所です。ここまで来たら携帯の電波も完全復活です。大きなダムですし、ここから西に進むとなると覚悟が必要なんで(?)寄り道しちゃうかな。この写真は堰の上から。で、ここがこのコーナーにこの区間のゴールと思いきや、違うんですねこれが。西から来ると田子倉湖を見下ろしながら来るので東から来た場合の田子倉ダムに比べてインパクト弱いんですこれが。ダムって下流の方から近づいて行く方が絶対に盛り上がるのです。東から来るとこのダムのところでググッと標高を上げてきますけど、西から来ると美味しい部分は一先ず終了?みたいな寂しさまであるもん。


 ハイここがゴール、うぅ..雲の影でなんか部分的に暗くなってる写真になってしまった。ここは只見ダムですね。Googleの地図で「只見ダム」って検索すると「奥只見ダム」をまずヒットさせますからね、影が薄いんだな、すぐ先に大きな田子倉ダムが見えてるもんね。でもここ空は広いし、国道にはどこか“道の駅になりたい感”を振りまいてる湖畔の駅なんてのもあるしね。何よりもこの只見ダムの只見湖は水鏡になって景色をキレイに映してくれるんですよ。惜しむらくは国道沿いに駐車スペースがないこと。この日も運転中にチラチラと右にある只見湖をチラ見すると青空と背景の山が映り込んで見事でした。国道沿いがだめなら?この写真は堰の上になる道、乗用車はオッケー、この道で湖の対岸に行けちゃう。こっちの道もおすすめ(行き止まりだけど)。


東北入りするルートではよく使うここ。国道252号線は入広瀬から只見までの区間から東に会津坂下インターのセブンイレブンまでの只見線と
川霧が美しい只見川の組み合わせが続くところ、ここをセットにしちゃうとこれが長いので区切ってしまう。
ボクは景色とかひたすら何時間も同じようなところ
を走り続けたこともないし飽きそうなんで好きな部分を同じ国道であってもぶった切って「おいしい区間」にしてしまう。これ大事。
別でおいしい部分は違う味で楽しんじゃえと。ボクとしては20キロくらいおいしい区間があればダレずに丁度よく楽しめるかなと。

写真は田子倉休憩所から少し歩いて田子倉駅のあったスノーシェッドを見る場面。

第3回も東北になってしまった。今のところ、次はどこにするか未定。作るのに2週間かかるのは遅すぎるかな...



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